小さいころから祖母や母親に「ジャガイモの芽には毒があるからちゃんと取らないといけないよ」と教えられていました。
皆さんの多くもそんな覚えがあるんじゃないですか?
そもそもジャガイモの毒って何なの?
一つ一つジャガイモの芽をとるのは面倒くさい、加熱したら毒も消えるんじゃない?と思っている方もいますよね。
残念!!結論から言うと、加熱でこの毒素は消えません。
今回は「ジャガイモの芽は加熱したら食べられる!?」の疑問に答えるべく、ジャガイモの芽の処理について調べたので紹介します。
目次
ジャガイモの芽は加熱しても毒は消えないのはなぜ?
ジャガイモの芽にはソラニンとチャコニンと呼ばれる天然の毒素が含まれており摂取量によっては以下の症状をきたします。
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛
- 目眩
- 動悸
- 耳鳴
- 意識障害
- 痙攣
- 呼吸困難
場合によっては死に至る場合もあるのです。
摂取後、約30分~半日後には症状をきたします。
ジャガイモの芽に含まれるこのソラニンとチャコニンは、通常沸騰した100℃程度のお湯では分解されないと言われています。
なので、普段の料理での加熱程度では毒は消えません。
中毒症状を起こさないためには、料理をする際十分に注意してジャガイモの芽を取り除くしか方法はないのです。
ジャガイモの芽は加熱しただけではダメ!?正しい処理方法とは!?
ちょっと見ないうちに大きくなってしまったジャガイモの芽、加熱じゃ毒は消えないことはわかったけどしっかりとれるか自信ないという方へ。
正しい処理方法を紹介します。
【ジャガイモの芽の処理方法】
①ジャガイモの芽の部分を包丁の角を使用してえぐり取る。
②芽の部分だけではなく少し余分にとるようにする。
この2ステップだけです。
▼わかりにくい方はこちらの動画を参照ください。
味の素さんがしっかり教えてくれますよ。
ジャガイモの芽の処理方法はわかったところで、もう一つジャガイモの芽を出にくくさせるための保存方法も紹介しましょう。
【ジャガイモの芽を出にくくする方法】
- 低温(10℃程度)で保存する。20℃以上で発芽、腐敗が促進する。
- 湿気を避ける。新聞にくるみ風通しの良いところで保存する。
- 日光や電気が当たる場所には置かない。
- リンゴを一緒に入れて保存する。
このような方法があります。
リンゴを一緒に入れる効果については、リンゴから発せられるエチレンガスがジャガイモの芽ぶきを予防するという働きを持つためと言われています。
調理する際にも、ジャガイモに含まれる毒度ソラニンとチャコニンには水に分解されやすい性質があるので、調理前に水にさらす工夫もできますよ。
これらをしっかり行って、安全にジャガイモを食べましょう。
実際私も知らないことが沢山ありました。
ジャガイモをビニールにいれたまま風通しがよくないところに保存していたり、日光が当たるようなところに置いたりと、改めなければいけませんね。
ジャガイモの芽どれくらい食べると良くないの!?
もしもジャガイの芽を食べてしまったら?どのくらい食べると症状が出るの?と気になる方いらっしゃいますよね?
このジャガイモの芽に含まれるソラニンとチャコニンの中毒量を調べてみました。
一般的に市販のジャガイモに含まれるソラニンとチャコニンは、ジャガイモ100gあたり約7.5㎎と言われています。
体重50㎏の大人だと摂取量が約50㎎(0.05g)で中毒症状が出現し、150㎎~300㎎の摂取で致死量に至ると言われています。
子供の場合だと大人の1/10量でも中毒症状が出ると言われているので、細心の注意が必要になってきますね。
実際に2015年には、小学校の調理実習の際にジャガイモによって食中毒が引き起こされた事例がありました。
特に小さいお子さんがいるママは気を付けたいところです。
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まとめ
料理には欠かせないジャガイモですが、やっぱり毒は怖いですよね。
特に小さいお子さんや抵抗力の弱い高齢者の方がいるお家は気を付けたいところです。
しっかりジャガイモの芽を処理して、おいしくたのしくジャガイモを料理に活用していきましょう。