派遣社員で働くのと、正社員で働くのはどちらがいいのでしょうか?
派遣社員、正社員それぞれにメリットとデメリットがあります。
年齢や経験値によって、派遣社員でしばらく働いた方がいいのか、最初から正社員を目指した方がいいのか異なります。
今回は、派遣社員と正社員はどっちがいいのか?仕事量や年収の違いについて説明します!
派遣社員と正社員!年収違いはどのくらいある?
年収データ比較
「平均年収.jp」
という賃金統計調査結果をまとめた年収比較サイトのデータをお借りして、具体的に年収を比較してみましょう。
(平成27年度)
派遣社員の平均年収…328万円(月収27万円)
正社員の平成年収…約513万円(月収42万※賞与込み)
派遣社員よりも年収185万円高くなりますね。
このサイトによると、派遣社員の場合、20代〜50代まで平均月収は20万を超えません。
50代になってもこの月収だと、正社員の場合と比べると金額はかなり差が出ますね。
正社員の場合、40代以降は役職に就いている場合も多く、年収は300万近くも差が出ています。
給料の観点から見ると、派遣社員として働くのは若いうちで、長く働き続けたい場合には派遣社員は不向きだということがわかりますね。
短いスパンで見ると派遣社員でも高収入
それでは、実態はどうでしょう?
派遣社員はボーナスや昇給が無いというのはご存知だと思いますが、だからと言って派遣社員は給料が少ないわけではありません。
業種によって給料は異なりますが、派遣社員はもともと時給が高く、残業をしたとしてもその分時給は発生しますね。
しかし正社員になると、残業や休日出勤をする場合もどんぶり勘定の会社も多く存在します。
そうすると、時給に換算すると結果的に正社員の方が低い場合も多いです。
さらには、正社員になってもボーナスが無い会社もありますね。
派遣で経験値を上げ、市場価値を上げる
長いスパンで見ると正社員の方が高収入に見えますが、期間を決めて経験値を上げるための仕事をすると考えると、派遣社員でも十分高収入を狙えます。
実際に、様々な派遣先で経験を積み、また資格取得し優秀な人材として成長すれば、女性の事務職でも、時給3000円ほどにまでなる可能性もあるんです。
そのため、「ただの臨時的な人手不足の穴埋め」としての派遣社員の場合は、高収入を得続けるのは難しいです。
一方で、「分野のスペシャリストにお任せしたい」という要望に叶えられるようになれば、高時給&高待遇を得られるようになります。
派遣社員から正社員登用へ!確率はどのくらい⁉︎
派遣社員として働いて、相性が良ければそのまま正社員として働きたいと思う方も多いですよね。
しかし実際に、派遣社員から正社員になれる確率は、15%ほどです。
やはり派遣社員は、「臨時的に人手不足を穴埋めする」目的が1番だからでしょうね。
しかし、正社員登用前提で働かせてもらえるところも中にはあります。
いくつかのポイントをご紹介します。
- 派遣先企業に、正社員登用の仕組み・前例があること
- 大企業より、中小企業に派遣された方が、正社員登用されやすい…大企業はすでに正社員を確保しており、派遣社員は仕事が限定されているから
- 経験が浅い20代よりも、ある程度の社会経験もあり今後の伸びしろのある30代の方が有利
- 紹介予定派遣…最初から正社員を目指した派遣。
長くて6ヶ月の派遣期間を経て、会社と本人の双方が同意すれば、正社員になれる仕組み。
その他、会社の業務の重要なレベルアップのきっかけになったなど重大な功績を残したり、上司との折り合いの良さなど、正社員登用には明確なきっかけは必要です。
実際は、派遣社員が直接雇用に切り替わるすると、そのまま正社員というよりも「契約社員」になる可能性も高いです。
※契約社員…派遣会社を仲介しないが、雇用期間が定められており、期間満了の都度更新する。
派遣社員と正社員!仕事量や責任の違いは⁉︎
実際に仕事の場では、派遣社員と正社員はどう違うのでしょうか?
派遣社員のデメリット・メリットを見ていきましょう。
【派遣社員のデメリット】
1、雑務ばかりやらされることがある
派遣社員としては最長3年までしか勤務出来ないので、「どうせいなくなる」と思われて責任ある仕事は任せられないことも多いです。
そのため、誰でも出来る雑務ばかりやらされることもあります。
※中には大手企業のテレフォンオペレーターなど、派遣社員のみで構成される部署もあります。
2、1つの会社に安定して働けない
派遣社員は有期雇用ですから、安定して働き続けたいという人には向きません。
3、有給休暇が事前申告に限られる場合が多い
急病など当日の急な欠勤は、派遣会社にとっても派遣先企業にとっても不利なので、有給として認められないことが多いです。
派遣先は緊急で人手不足を補いたいから派遣社員を雇う
↓
それが急遽休まれて人手不足を補えなくなる
↓
派遣会社の責任
となってしまうからです。
基本的に、派遣社員は有給休暇を取得出来るのが一般的ですが、法的にはまだ100%有給休暇を保証しなくてもよい、ともされています。
そのため、有給を全額補てんしてくれない派遣会社もあるんです。
これは正規雇用では考えられないことですね。
派遣会社も、テンプスタッフやアデコなど大手の人材会社は安心ですが、新規参入派遣会社も多くあり、ネームバリューのない派遣会社は要注意です。
4、賞与・退職金が出ない
先ほども述べましたが、派遣社員は原則賞与や退職金は出ません。
「分野のスペシャリスト」として派遣される場合は、時給が高く、それが正社員の賞与に値する場合もあります。
しかし「臨時的に人手不足を補う」ために派遣された場合や実力が認められるまでは不利ですよね。
【派遣社員のメリット】
1、様々な経験を積める
派遣社員は、有期雇用なので、短期間でいろいろな仕事を経験したい方には向いています。
2、派遣会社のフォローが受けられる←コレは大きいです!
〈就職活動の時〉その人にあった穴場な職業を紹介してもらえる
◎経験が浅い人が自分だけで就活をすると…
人はどうしてもネームバリューが高い会社:サイバーエージェント、グーグルなど
(福利厚生バッチリ&労務管理も充実しており、正規雇用される事例も多い)に応募が集中しがち
↓
他の人もそうなので、必然的に倍率が高くなる
↓
結局、経験豊富で有能な人材が優先される
↓
経験が浅い人は、いつまでやっても就職出来ない
◎派遣会社に職探しをお願いすると…
派遣会社は、隠れ案件(ネームバリューはあまり無く、会社の規模も小さいけれど、時給も悪くなく働きやすい)をたくさん持っている。
隠れ案件は中小企業が多く、未経験でも人柄を重視して受け入れてくれるところも多くある。
また、中小企業の方が業務も幅広く扱うので、1つの会社で様々な経験を積める。
そこで経験を積んでから、大手に行くなりした方がいい。
〈勤務中〉派遣会社が守ってくれる
- 勤務先でトラブルがあった時、派遣会社が仲介してくれる
- 派遣切りのように不当に期間以内で解雇される事が少ない
以前は、契約期間以内でも会社の都合で契約を切る「派遣切り」が多く行われていた。
しかし、労働の法改正が進んだこと・派遣切りの責任は派遣会社の責任になることから、派遣会社の方も雇用先の企業の選定や与信調査を念入りに行うようになってきた。
働く人にとっても、派遣切りを行うような企業は紹介されず、失敗の可能性が少ない。
- 派遣会社のフォローを受けられる
仕事上の相談や、スキルアップのサポートも受けられる。資格取得の勉強を無料で受けられるところもアリ。
3、働き方が自由度高い
正社員は休日出勤や残業などが増える可能性があり、自由度が減ります。
また、会社の都合で急遽違う部署に移動になったり、思いもよらない全く違う仕事をすることになる場合もあります。
派遣の場合はそういった心配はありませんし、パートやアルバイトのように時給制なので、自分に合ったスタイルで働くことが出来ます。
そのため、家計を助けたい主婦の方や、他に集中したい趣味等があってそれと両立したい方などには向いています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
様々な働き方があるので、迷ってしまいますよね。
まずは自分が将来的にどうなりたいか着地点を定め、そこにたどり着くには何が必要なのか、逆算していくといいですね。
そこでこの記事が、あなたに合った働き方を見つけるのに役立ったら嬉しいです。