ここ何年かの間に「脳トレ」と言う言葉を耳にする機会が増えましたね。
この「脳トレ」という言葉の意味を知っていますか?
これは、「脳のトレーニング」を略した言葉です。
「脳トレ」という言葉が流行ったのは、ニンテンドーの携帯ゲーム機のソフト「脳を鍛える大人のDSトレーニング」がきっかけでした。
今回は「脳トレの効果は本当に効果があるのか?」について客観的に解説します。
「脳トレ」の効果
ニンテンドーのソフトに限らず、世間の「脳トレ」と言われるものは作業記憶、作動記憶等のワーキングメモリーを使って処理する能力対しての効果が認められています。
ヒトの短期記憶は数字でいうと5~9桁(7桁が平均値)という数値で表され、そこから数値を上げるには訓練するしかないのです。
また、先天的に高い能力を持っている人は、特に努力もせずに多くの複雑な情報を瞬時に記憶した挙げ句、長期的に記憶できるようです。
東北大学の研究
認知症の高齢者を対象にした実験によれば、計算などをさせたグループには、認知症の改善が見られたとう結果があるそうです。
計算をするとき、脳が活性化していることが認められており、それが認知症の症状の改善に効果があったのではないか、と推測されるというものです。
その上で、健康な人が意識的に脳を活性化させる訓練を行うことによって、認知症の予防が可能かも知れない、という推測のもとに行われているのが「脳トレ」なのです。
前述しておきますが「脳の活性化」というのは、「脳が活発に動いている」にすぎません。
よく勘違いされているのが「脳の活性化」=「脳に良いこと」ではないと言うことです。
つまり、「頭が良くなる」という意味ではありません。
ただ、「脳トレ」をすれば、少なくとも単純な漢字の書き取りミスや計算ミスなどは減るでしょう。
そして、結果的に本人が自信を持ち、仕事などが上手くこなせるようになる可能性もあり得ると思います。
しかし、それは「脳トレ」よって脳の記憶力がアップしたなどと言うことではなく、本人に自信がついてモチベーションがアップしたという結果でしょう。
必ずしも効果的とは限らない
ゲームソフトによる結果は出ましたが、考えようだと思います。
囲碁や将棋などを行えば、脳が活性化されるといっても、メンタル的な効果が大きいと思います。
なぜなら、囲碁や将棋をやったからと言って、勉強が雨できるようになるわけではないからです。
一定の効果もある
確かに、一般にはそのゲームソフトの効果が疑われているのは確かでしょう。
しかし、そのゲームに対する能力が向上することは間違いありませんし、ゲーム中はワクワクしながら時間を過ごしているので、悪いことではないんじゃないでしょうか。
まとめ
ざっくりとまとめてみると、現段階では「脳トレに効果がない」とハッキリ証明はされていないということです。
かといって、効果が認められているわけでもなく、脳トレゲームで成績が上がるのは、ゲームに対して練習を重ねた結果、点数が上がるというだけの話です。
また、病気やケガで脳に何らかの障害がでた場合、リハビリによって脳の機能が改善するというのは今の科学でも証明されており、実際に医療機関でもそのようなリハビリが行われています。
しかし、頭が良くなるための「脳トレ」に関しては今後の大きな課題なのではないでしょうか。