子供にとって自転車とは唯一の交通手段ですが、事故に備えて自転車保険に加入している人はどのくらいいるでしょうか。
自動車には保険の強制加入制度がありますが、自転車には強制加入制度がありません。
また、自転車保険の加入者数は増加傾向にはありますが、加入者は未だ10%程度と少ないのが現状です。
そこで今回は、子供の自転車保険の必要性や種類、加入方法にについて解説します。
目次
自転車保険の必要性
自転車保険で最も重要になってくるのが、子供が加害者になった場合の個人賠償責任保険です。
以前、子供が運転する自転車が女性と接触して、後遺障が残る大怪我を負わせる事故がありました。
テレビのニュースにもなったので記憶にある方も多いのではないでしょうか。
この時の裁判では子供の母親に9500万円の損害賠償が言い渡されていますが、この高額な賠償金に驚いた人は少なくないでしょう。
自分の子供が同じような事故を起こしたらと考えるだけでぞっとしますよね。このような時に備えて、自転車保険の個人賠償責任保険がついていれば、とりあえず金銭面では慌てなくて済むでしょう。
この事故の報道を機に、自転車保険が注目されるようになってきました。
自分の子供が自転車を安全して運転してるかどうか四六時中監視するわけにもいきません。子供のことですから、親の前で見せるより、危険な運転をしていると思った方がよいでしょう。
そして、子供が事故によって加害者になったことを考えると、万が一に備えることも親の責任です。
一昔前に比べて自転車事故の賠償金が高額になっている今、自転車保険や何らかの保険の特約で子供の自転車事故に備える必要性は必須とも言っていいでしょう。
子供の自転車保険と種類
自転車保険にはいくつかの種類がありますが、大きく4つに分けられます。
自転車団体の保険
自転車関連団体の会員になると自動加入となる自転車保険です。チームキープレフト、日本サイクリング協会JCAなどの自転車団体がこれにあたります。会員になることで、自転車総合保険に自動的に加入となります。
シール貼り付けによる保険
TSマーク、SABBマーク制度による保険制度です。TSマークは整備士に整備点検を受けて安全基準を満たした普通自転車にだけ張り付けられるシールです。SABBマークはスポーツ用自転車のための制度です。子供用自転車はTSマークが対象に
なります。
自転車メーカーの保険
ブリジストンやパナソニック、ヤマハのなどの大手の自転車メーカーの自転車には大抵この保険が付けられています。最初の一年間は無料で保険に加入できることが多いようです。。
民間の損保会社の保険
民間の損保会社が扱っている自転車保険があります。単独の自転車保険、徒歩や自動車など交通事故全般を補償するための交通傷害保険もあります。
住宅の火災保険や、自動車保険、傷害保険に自転車事故の補償を特約として付けられるのもあります。当然、補償の範囲が広ければ保険料は高くなります。
子供の自転車保険と個人賠償責任保険
自転車保険の補償内容には、傷害保険と個人賠償責任保険の2つがあります。
傷害保険とは自転車に乗っている時や、歩いていて自転車と接触した時、自分の怪我の治療や入院費などを補償する保険です。
個人賠償責任保険は自転車事故によって相手に怪我をさせたり、相手の物を壊して損害賠償が必要な事態に備える保険です。
今販売されている自転車保険は、だいたいこの2つがセットになっていることが多いようですが、団体加入の保険などでは個人賠償責任保険がついていないものもあります。
子供の自転車事故に備えるためには個人賠償責任保険も欠かせない条件です。
万が一、個人賠償責任保険に加入していない子供が自転車で事故を起こしてしまったら、そして相手を死傷させてしまったら、損害賠償は親の責任です。
どんなにお金がなくても自力で賠償金を支払わなければなりません。
実際にそんな深刻な状況に陥ってしまった家庭もあるのです。
個人賠償責任保険は保険金額が1000万円から一億円、また無制限などがあります。
子供の自転車事故では、近年の損害賠償金は高額になる傾向があり、保険会社によっては示談交渉サービスがついているものもあります。
保険金額は高いのに越したことはありませんが、掛け金や自転車の使用頻度と合わせて検討してみましょう。
子供の自転車保険の加入・手続き
子供の自転車保険に加入したいけど、どこでどんな手続きをすればよいか分からないという人も多いでしょう。
子供の学校の入学時や新学期の始まりに、学校から自転車保険のパンフレットが配布されることも多いようです。
学校で取り扱っている保険は信頼できる保険会社のものでしょうから安心ですし、団体扱いで保険料も割安になっているでしょう。
申し込みのタイミングを逃してしまったという人は、学校に問い合わせてみることをおすすめします。
また自転車販売店でも自転車保険の案内やパンフレットをおいているところがあります。
自分で保険会社を探すならインターネットが便利です。今はどこの保険会社でもHPがありますから、色々な保険会社の自転車保険を、保険料や補償内容、サービスについて調べることができます。自宅でゆっくり比較検討するにはもってこいで
す。
インターネットやスマホから自分の情報を入力して保険料の見積もりを出したり、加入手続きまでできる自転車保険もあります。
まとめ
どうでしょうか?
自転車保険の必要性を感じましたか?
事故が起こってからでは遅いのです。
万が一相手に重い障害が残ったり、死亡したりすることなどを考えただけで恐ろしくなりますよね。
その社長の比べて保険料の金額のことを考えると本当に微々たるものです。
将来の家族の為にも子供の自転車保険の加入は必須であると考えておいた方が良いでしょう。