「受動喫煙」という言葉、最近は話題になる事も多いので一度は耳にした事がある言葉でしょう。
最近は分煙化も昔に比べれば進んできていますが、規制されていない場所やマナーの悪い人もいる為、完全にタバコの煙をシャットアウトするのが難しくなってきています。
タバコを吸わないのに吸ってしまうなんて嫌なことですよね!
そこで今回は、「タバコの受動喫煙の害や副流煙の健康被害や防止対策」について解説します。
目次
受動喫煙とは?
受動喫煙とは、タバコを吸っている人が近くにいて、本来、吸っていない人までタバコの煙を吸ってしまう害の事いいます。
受動喫煙を避けるには、可能な限り喫煙できない場所を選んで過ごすことがいいでしょう。
その方法の一つとしてインターネットで情報を収集することです。
例えば、レストランでは禁煙席が設けられた場所のリストが情報として提供されています。
もちろん、ほとんどの場所では禁煙が推進されています。
最近の公共施設のほとんどは、敷地内のすべてが禁煙となっているところが増えました。
外出の際は可能であればそのような場所で過ごしましょう。
タバコの害
タバコによる害について説明することで、タバコを吸う時のマナーがいかに重要なのかを知って貰えれば幸いです。
タバコの有害物質
タバコの煙の中には4000種の化学物質が含まれていて、その4000のうち、200種類以上の物質が有害物質です。なかには殺虫剤のような成分のものもあるそうです。
タバコによる死亡率
タバコを吸う人と吸わない人で、吸う人はが32.5倍も咽頭ガンが発生する可能性があるという研究結果があり、肺ガンについては4.5倍の確立でガンになる可能性があります。
タバコを吸う人の死亡率が高いことを分かっていただけると思います。
受動喫煙による害
タバコを吸わない夫人の夫がタバコを吸う場合、1日に1箱(20個)以上吸うなら奥さんが肺ガンで死亡する確率は、非喫煙者の1.9倍も高くなります。
もちろん奥さんだけでなく、子供など家族全員がタバコの悪影響を受けます。
子供の場合、気管支炎や喘息などを引き起こす危険性が通常の子供の2倍になり、さらに乳幼児では、5倍高くなります。
その他、認知症の発症にも大きな影響があり、受動喫煙している場合にも、その発生率は、通常よりも高くなります。
恐ろしいことに、受動喫煙しているだけで、30年の間に、認知症の発症率が30%も上がっているそうです。
自宅で吸うなら庭で吸うか換気扇の下で吸うなど、どうすれば家族に受動喫煙させないかが、喫煙者のマナーです。
副流煙の影響
副流煙と言う言葉を聞いたことがありますか?
煙草を吸った人が、吐いた煙や、煙草の先から出ている煙のことであり、よく問題として上がっている言葉です。
副流煙は、実際に喫煙者が吸い込んでいる主流煙の有害物質よりも、数倍以上の有害物質が含まれており、有害性が高いのです。
それを吸ってしまう隣の人、家族、同僚、恋人などは本当に迷惑なことです。
好んで吸っていない人の方が被害にあうなんて絶対に納得がいきませんよね!
受動喫煙の健康への影響
妊婦や子供への影響
「タバコは百害あって一利なし」と言われるほど、その害については広く知られています。
ところで「タバコを吸うと背が伸びない」と聞いたことがありませんか?
本来であればタバコは20歳を過ぎてから吸うのが法律で定められれいますが、実際にはもっと若いうちから喫煙する人が多く、そのような身長が伸びる重要な時期に有害な煙を吸うと背が伸びない、という戒めの意味が込められていたのでしょう。
タバコを吸うことで発生する一酸化炭素は、体内に酸素不足を引き起こします。
特に酸素不足の影響を受けやすい場所は脳で、脳下垂体に影響を与え成長ホルモンの分泌を阻害してしまいます。
成長ホルモンが正常に分泌されない場合、成長にも悪影響を及ぼします。
また妊娠中の喫煙と受動喫煙は胎児の成長にも影響を与えます。
低体重児になる確立が上がり、お腹にいるときからすでにニコチン中毒になっている可能性も指摘されています。
したがって、出産と同時にニコチン切れの症状を起こし、哺乳力に悪影響を及ぼすそうです。
親がタバコを吸う家庭で生まれた子供は、生まれる前から身長が伸びにくい要素を持っていることになるのです。
脳梗塞
日本人の死亡原因のトップはガン、心臓病、脳血管疾患が上位にあります。
タバコを吸うと、血液中のコレステロールが増加して、血液がドロドロになり、動脈硬化が進行してしまいます。
動脈硬化が脳梗塞の危険因子の一つに含まれていることから、受動喫煙の危険性が理解できるかと思います。
アルツハイマー
喫煙はアルツハイマー型認知症の発症リスクが高まることが知られています。自らタバコを吸う人ばかりでなく、非喫煙者、すなわち受動喫煙であっても、タバコから出る有害物質の影響を受けて、アルツハイマー型認知症の発症率が高くなるのです。
実際に疫学的研究で、受動喫煙にもアルツハイマー型認知症の発症リスクが増加するという調査結果が発表されています。
乳ガン
厚生労働省が乳ガンとタバコの関係について次のように発表した。
喫煙する女性と喫煙していない女性では喫煙女性の乳ガンの可能性が4倍高まります。
また、煙を吸ってしまう受動喫煙の場合は2.6 倍だそうです。
受動喫煙で乳ガンのリスクが高まるというのは驚きです。
家族に喫煙者がいる場合は何らかの方法で禁煙してもらうべきでしょうね。
職場や公共の場所ではどう対策する?
受動喫煙の相談について、弁護士のホームページがあります。
受動喫煙については一般的にも知れれるようになってきました。
タバコが健康に悪いことを知っていて吸う人は仕方がありませんが、健康に悪いことをされているとなると大きな迷惑です。
こんな時にどのように対応する必要があるのでしょうか。
受動喫煙については弁護士と相談する事ができます。
受動喫煙による健康上の害は科学的に証明できます。
公共の場所においては全面的な喫煙を勧めることが当然であると考えられます。
弁護士のホームページにはそのような事例が紹介されており、自分がどういう対処をすればよいかある程度理解できます。
もちろん現在の状況を具体的に改善するためには、いくつかの手順を踏む必要があります。
自分で出来る範疇を超えたと感じたら、受動喫煙について詳しい弁護士に任せることをお勧めします。
条例での規制
近頃は、日本全国での「禁煙条例」が浸透してきています。
これはタバコを吸う人にきちんとマナーを守ってもらう為に罰則を定めたものです。
タバコを吸う人も吸わない人は誰もが快適になるよう、タバコを吸う時の最低限のマナーと罰則などを規定したものです。
このような条例により、非喫煙者が受動喫煙の被害に合わない環境作りを実施しています。
本人が吸っていなくても他の人が吸ったタバコの煙で病気になる可能性が高くなるのは嫌ですよね。
このような背景もあり、世界的に受動喫煙が危険なものであるという認識が高まり、喫煙者にマナー徹底が強く求められてきています。
家族が協力して禁煙を勧める
なかなか自分で禁煙するのは強い意志が必要です。
そういった場合は、家族が間に入って禁煙外来を勧めてみてはどうでしょうか?
禁煙外来の目的は、禁煙しようと考える人をサポートするものです。
もちろん、薬の処方もありますが、薬だけで禁煙することができれば、禁煙外来の必要性はないでしょう。禁煙外来では、薬を処方するよりもカウンセリングが重要視されています。
もちろん、自身だけでなく、家族までも受動喫煙で健康を損なうのです。
こういった事を踏まえて、自らが禁煙をしようと強く思うことが重要です。
禁煙外来での禁煙計画は約3カ月で、健康保険が適用されるのは5回までです。
カウンセリングを受けるたびに、喫煙の怖さの説明を何度も受け、最終的に禁煙を成功させるという計画です。
禁煙外来は、カウンセリングがメインですから、医師のコミュニケーション能力、説明が非常に重要です。
お勧めの禁煙方法
喫煙マナーを考える上で大きな問題となっているのが受動喫煙です。
家族の中に喫煙者がいればどうにかタバコをやめて貰いたいものです。
ですが喫煙歴が長い方はなかなかやめるのが困難です
そこでお勧めしたいのが電子タバコです。
電子タバコは、どのようなものでしょうか?
タバコのように火をつけて吸うのでしょう?
いや、電子タバコは火を使用しません。
これが電子タバコのメリットの一つです。
そして、タバコのように一度吸ってしまっても捨てないので経済的です。
火を使わないので、安全でライターを持ち歩く必要もありません。
これらの利便性から多くの禁煙方法の中でも、電子タバコを活用した禁煙方法は、人気があります。
他のメリットとして、電子タバコは煙が出ません。
通常のタバコの場合、吸っていても吸っていなくても煙が出続けています。
自分がタバコを吸わなくても一緒にいる人が吸ったタバコの煙を吸っているのです。
自分の意志に反して煙を吸わされている事に問題があるのです。
いきなり禁煙が難しいという方は、電子タバコにシフトしましょう。
同時に家族の健康についても一度考えてみるべきでしょう。
まとめ
受動喫煙をはじめ、タバコの害について述べてきましたが、対策されているそのほとんどは、後手の対策ばかりに目が向けられているのに気が付きましたか?
タバコを吸っている人をどうにかしようと躍起になっていますよね。
それではタバコを吸っている人は減りませんし、受動喫煙も無くなりません。
私が考える最もベストな方法は、タバコをこれから吸うかもしれない人たちに教育することです。
新規でタバコを吸う人が減っていけば、時間とともに全体数も確実に減っていきます。
小学校からタバコの害についての教育を行えば、将来、喫煙者になる確立がかなり減ると思うのですが...。