生活保護を受給するには?受けるまでの手続きに必要な書類や申請の流れ!

生活保護を受けようか悩む女性

私たちは必要な病気で働けなくなって収入がなくなると生きていくことができません。

若い方であれば、新たな職が見つかるまでの間は生活保護の助けを借りる。
高齢者の方は年金などの収入で足りなければその差額の生活保護を受ける。

これは憲法25条が定めている国の義務です。

しかし、現状では生活保護の条件を満たしているにもかかわらず25%の人しか受給していません。
つまり、4人中、3人の方が生活保護水準以下の生活を強いられています。

親、兄弟、親戚が自らの生活に余裕がある場合は助けてもらえるでしょうが、ほとんどの方が自分の生活を守るために精一杯です。

ここでは、生活が困窮している方の為に、生活保護を受けるまでに受給の手続きに必要な書類や申請の流れに焦点を当てて解説して見たいと思います。

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今の収入では生活が苦しいと悩んでいませんか?

  • 年金などほかの収入だけでは足りない
  • 失業や病気で働けなくなった
  • 援助してくれる身内、親類がいない

今の収入ではどうしようもできない、崖っぷちの状況に立たされていると感じたなら、生活保護受給」という制度を活用して必要最低限の生活レベルを取り戻しましょう。

今の困窮した生活をいつまで続けるつもりですか?

  • 毎日の食事もままならない
  • 新しい服を買い換えるゆとりがない
  • 具合が悪くなっても病院に行けない

普通の生活を取戻すためにも生活保護受給制度を活用してみませんか?

生活保護とは

「生活保護」とは、国が定めた切り札的な社会制度です。

具体的には、「生活に困窮する方」に対して、その程度に応じ、「健康で文化的かつ最低限の生活」を保障し、同時に事実を促すことを目的とした制度であります。

ですから、働けないからといすぐに受給できるというものではありません。

極端な言い方をすれば、もう自分ではどうしようもできない、崖っぷちの状況に立たされて初めて受給条件に該当し、受給できる「切り札」的な制度と言えるのが「生活保護受給」なのです。

生活保護を受けるための条件

生活保護受給は、あらゆる手を尽くして、極限状態まで追い込まれて、それでも駄目だった時に初めて受給できる権利が得られるのです。

では、どれくらい極限状態で受給対象となるのでしょうか?

病気、ケガなどでやむなく働けない

心身ともに何らかの病気で働けない場合。
国としてのスタンスは、「支えてください。どうしても無理なら保護します。」という考え方なのです。
また、子供が小さくて働けない、という場合も考慮されます。

まったく資産がない

少ない財布の中身預貯金や持ち家、車、生命保険、場合によってはパソコンですが持つことが許されません。
これらのものを持っていた場合、生活に勝てないといけないのです。

つまり、換金できる資産があれば、換金して生活費にまわし、それでも足りない状況に陥った場合。

助けてくれる家族、親類がいない

日本の法律では3親等以内の親族を扶養する義務が発生します。
そして、3親等以内の親類に対して「扶養照会」というものが届きます。
それでも、親族が扶養してくれない場合。

また、他の手当などを利用した場合でも厳しい状況なのか。
高齢者の場合なら人気の介護保険、母子家庭の場合なら児童手当、失業中なら失業保険などを受給しても苦しいといった場合。

これらの3つの条件当てはまったときに初めて、生活保護受給の資格を得られるのです。

生活保護実施機関

市役所

生活保護を実施している機関は、原則として都道府県知事、市長並びに福祉事務所を管理する町村長です。

そして、生活保護を運営する職員のことを「ケースワーカー」といいます。
私たちは一般的に生活保護について聞く時に便利にするケースワーカーというのは、主に現場の第一線で働いている職員のことを指します。

ケースワーカーは、社会福祉法によって定められており、市部では被保護世帯80世帯に1人、町村部では65世帯に1人を配置することになっています。

申請の流れ

生活保護受給の申請の前に、申請できるかどうかの相談窓口が設けられています。

ここで、収入や財産など、いろいろなことを聞かれ、受給資格があるのかチェックされます。
そして、この面接を通過して、初めて申請のスタートラインに立てるのです。

申請にあたっては、以下のような調査が実施されます。

  • 生活状況の把握
  • 預貯金、保険、不動産の資産調査
  • 扶養義務者による扶養の可否
  • 年金等の社旗保障、就労収入等の調査
  • 就労の可能性

また、先にも述べましたが、生活保護というものは「切り札」的な制度ですから、面接時のヒアリングの時に、他の制度の手当てが使えると判断された場合にはそれを申請するように言われます

ケースワーカーによる家庭訪問で、これらの調査をさらに細かく調べられます。
保険の加入有無の確認や、金融機関への照会、親族からの援助の可否などが徹底的に調べられます。

このような厳しい調査を経て生活保護が受けられるようになるまでには、一般的に申請から2週間程度と言われています。

申請に必要な書類

書類生活保護受給を受けるにあたっては、書類をいくつか提出する必要があります。
この書類をもとにケースワーカーが、記載内容について一つひとつ確認します。

申請の開始には、社会福祉事務所にある生活保護申請書が必要です。
記入事項は住所、氏名、扶養の有無、家庭状況、申請理由です。

提出書類は下記のものが提出必須となっています。

  • 収入申告書:現在の収入状況(世帯全員分)
  • 資産申告書:生命保険、預貯金、現金、土地、建物といった資産など
  • 同意書:収入や資産について、福祉課が調査する承諾書。
    これがないと調査ができず、生活保護が決定されない場合があります。

当然のことですが、出産については徹底的に調べられます。
そのため、もし上記の書類だけで証明できないようであれば、他にも参考になるようなものを準備しておきます。

それほど徹底したチェックが入りますので、すべてをさらけ出す覚悟で申請しなければなりません。
お金に関係するものについては、いつ請求されてもいいように事前に準備しておきましょう。

また、印鑑は必要な場面が多いので、持っていくようにして下さい。

生活保護の受給額

預貯金が底をつく女性これまでの段階を経て、申請が無事に認められると生活保護受給が開始します。
受給額の算出計算で、必ず使われているのが「最低生活費」です。

受給費は、申請者の収入と照合され、高専労働大臣が定める基準で計算されます。
その基準と比較して、収入が「最低生活費」に満たない場合にこの差額を生活保護費として支給します。

収入は、仕事でもらうもの以外に年金や各種手当、仕送りなども含みます。
また、収入が多少なりともあるのか、一切無いのかでも支給額が変わってきます。

さらに、でいる地域によっても受給額は変わります。
これは、「級地」という区分で地域を区分けされています。

地域には1球から3級、さらにそれぞれ2つずつ分けられています。
それに合わせ、地域別に必要額も変わってくるのです。

家族構成は何人か?
単身か家族がいるか?でも変わってきます。

最後に、生活保護受給には、様々な扶助があります。
衣食住にかかる最低費用、教育資金、介護資金、医療費、葬祭費が自分の生活条件によって加算されます。

子供がいる場合はこれに就学、妊娠している場合には出産費用が支給されます。
これらを全部合算した費用が生活保護の受給額となります。

まとめ

生活保護受給の資格を得るには、厳しい審査を経て初めて受給できるというシステムになっており、生半可な気持ちで申請して通過できないという方が多いのでしょう。

生活が困窮して、本当にどうしようもない場合に初めて受給できるシステムなのです。
なぜなら、国民一人ひとりが支払っている税金によってこのシステムが成り立っているからです。

ですから、単に生活が苦しいという安易な考えでは生活保護受給の資格を得ることはできないようになっているのです。